
「ケイくん」
クロフネって白い馬のイメージがあるけど、どんな馬だったの?

実はクロフネ自身は白毛ではなく芦毛なんです!現役時代はNHKマイルカップを制し、ダートレースの武蔵野ステークスとジャパンカップダートを圧勝。ダートでは日本競馬史上最強馬と評される1頭となりました。引退後は数多くの名馬を送り出し、日本競馬に大きな足跡を残した名馬です。今回は、クロフネの現役時代の活躍から種牡馬としての功績まで、初心者向けにわかりやすく紹介します!
⏱ 読了時間:約10分
この記事でわかること
✅クロフネとはどんな馬だったのか
✅現役時代の主な戦績
✅種牡馬としての功績(代表産駒5選)
それでは、NHKマイルカップを制し、ダートレースの武蔵野ステークスとジャパンカップダートで圧倒的な強さを見せたクロフネについて、現役時代の活躍や種牡馬としての功績まで詳しく見ていきましょう。
クロフネとはどんな馬だったのか
クロフネの基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 馬名 | クロフネ |
| 生年月日 | 1998年3月31日 |
| 性別 | 牡馬 |
| 毛色 | 芦毛 |
| 父 | フレンチデピュティ |
| 母 | ブルーアヴェニュー |
| 母父 | Classic Go Go(クラシックゴーゴー) |
| 生産者 | Nicholas M. Lotzo(アメリカ) |
| 馬主 | 金子真人 |
| 調教師 | 松田国英(栗東) |
| 主な騎乗騎手 | 松永幹夫、武豊など |
| 通算成績 | 10戦6勝 |
| 獲得賞金 | 3億7023万5000円 |
| 主な勝ち鞍(GⅠ) | NHKマイルカップ(2001) ジャパンカップダート(2001) |
💡芦毛とは?
年齢を重ねるにつれて毛色が白っぽく変化していく毛色のことです。クロフネも芦毛で、成長とともに白く美しい馬体となりました。

「ケイくん」
クロフネってアメリカ生まれなんだね!外国で生まれた馬が日本で走ることもあるの?

もちろんあります!クロフネはアメリカで生まれ、日本で調教された外国産馬です。外国産馬は、競馬新聞や出馬表などで『〇外(まるがい)』と表記されます。つまり〇外とは、海外で生まれ、日本に輸入されて走る競走馬のことなんです。
馬名の由来
「クロフネ」という名前は、1853年に浦賀へ来航し、日本の開国のきっかけとなったペリー提督率いるアメリカ艦隊の通称「黒船(クロフネ)」を意味する言葉に由来しています。
命名した金子真人オーナーは、翌2001年から日本ダービーが外国産馬にも開放されることを意識し、「開放初年度のダービーを勝ってほしい」という願いを込めて、この名前を付けました。
現役時代の主な戦績
デビュー戦の敗戦を乗り越え、毎日杯で圧勝
クロフネは、2000年10月のデビュー戦こそ2着に敗れましたが、続く新馬戦で初勝利を挙げると、エリカ賞も制して素質の高さを示しました。
しかし、2歳最後のラジオたんぱ杯3歳ステークスでは1番人気に支持されながら3着に敗れ、初の重賞制覇とはなりませんでした。
それでも、3歳初戦の毎日杯では終始2番手を楽な手応えで追走すると、直線入り口で馬なりのまま先頭へ。追い出されると後続を一気に突き放し、2着コイントスに5馬身差をつける圧勝で重賞初制覇を果たしました。
🎥 2001年 毎日杯 レース映像(JRA公式)
NHKマイルカップでGI初制覇
毎日杯を圧勝したクロフネは、クラシック第一弾の皐月賞には向かわず、NHKマイルカップへ出走しました。
レースではスタートで行き脚がつかず、予定とは異なり後方14番手付近からの競馬となります。それでも直線では馬群を縫うように進出し、武豊騎手の追い出しに応えると鋭く加速。ゴール前でグラスエイコウオーを半馬身差かわし、見事GI初制覇を果たしました。
この勝利により、クロフネは世代を代表する実力馬の一頭として大きな注目を集め、次なる舞台となる日本ダービーへ挑むことになります。
🎥 2001年 NHKマイルカップ レース映像(JRA公式)
日本ダービーで歴史的な挑戦
NHKマイルカップを制したクロフネは、外国産馬にも初めて出走が認められた日本ダービーへ挑戦しました。馬名に込められた「開放初年度のダービーを勝ってほしい」という願いもあり、大きな期待を背負ってレースに臨みます。
当日は2番人気に支持されましたが、不良馬場の影響もあり、最後の直線では伸び切れず5着という結果に終わりました。
勝利こそ逃したものの、外国産馬として初めて日本ダービーに出走した歴史的な一頭となり、その後の競馬界にも大きな足跡を残しました。
天皇賞(秋)出走ならず、ダート挑戦へ
夏の休養を経たクロフネは、秋初戦の神戸新聞杯に出走しました。レースでは3着に敗れたものの、上がり3ハロンはメンバー最速を記録し、天皇賞(秋)へ向けて前進を感じさせる内容でした。
しかし、当時の天皇賞(秋)には外国産馬の出走枠が2頭しかなく、クロフネは獲得賞金で上回る馬がいたため出走できませんでした。
そこで陣営は、翌年に予定していたダートGI・フェブラリーステークスも見据え、一度ダートを経験させるために武蔵野ステークスへ出走することを決断します。
この選択が、クロフネの才能を大きく開花させる転機となりました。
武蔵野ステークスで9馬身差のレコード勝ち
天皇賞(秋)への出走が叶わなかったクロフネは、初めてダート戦となる武蔵野ステークスへ出走しました。
レースでは好スタートから好位につけると、3コーナー手前で進出を開始。4コーナーでは早くも先頭に並びかけ、直線では後続を一気に突き放しました。
最後は2着イーグルカフェに9馬身差をつける圧勝。さらに、従来のレコードを1秒2更新するレコードタイムで勝利を飾り、初めてのダート戦とは思えない圧倒的なパフォーマンスを披露しました。
この歴史的な勝利により、クロフネはダート界の新たな主役として、一躍注目を集める存在となりました。
🎥 2001年 武蔵野ステークス レース映像(JRA公式)
ジャパンカップダートで7馬身差のレコード勝ち
武蔵野ステークスを圧勝したクロフネは、続くジャパンカップダートへ出走しました。
レースではスタート直後に隣の馬と接触し、やや出負けする形となりましたが、2コーナーから徐々にポジションを押し上げると、4コーナーで早くも先頭へ。直線では後続を寄せ付けず、そのまま独走すると、2着ウイングアローに7馬身差をつける圧勝でGI制覇を果たしました。
勝ちタイムの2分05秒9はレコードタイム。武蔵野ステークスに続く圧巻の走りで、クロフネはダートでは日本競馬史上最強馬と評される一頭となりました。
🎥 2001年 ジャパンカップダート レース映像(JRA公式)
屈腱炎により無念の引退
ジャパンカップダートで歴史的な圧勝を飾ったクロフネは、その後休養に入り、翌年のドバイワールドカップを最大目標に調整が進められていました。
しかし、調教後に右前脚浅屈腱炎を発症していることが判明。現役続行は困難と判断され、2001年12月に引退が発表されました。
わずか10戦6勝という戦績ながら、芝ではNHKマイルカップ、ダートでは武蔵野ステークスとジャパンカップダートで圧倒的な走りを披露。芝・ダートの両方でGIを制した名馬として、今なおダートでは日本競馬史上最強馬と評される一頭です。
💡 屈腱炎とは?
屈腱炎(くっけんえん)とは、馬の脚にある「屈腱」という腱が傷ついたり炎症を起こしたりするケガです。再発しやすく、競走能力に大きく影響するため、多くの場合は長期休養や引退を余儀なくされます。
種牡馬としての功績(代表産駒5選)
クロフネは2002年から種牡馬となると、その優れた能力を産駒たちへ受け継ぎました。
特に牝馬の活躍が目立ち、白毛初のGI馬ソダシをはじめ、数々のGI馬を輩出しました。
①ソダシ
白毛馬として史上初のGI制覇
ソダシは、白毛の美しい馬体でデビュー当初から注目を集めると、新馬戦から無傷の5連勝を達成。2020年の阪神ジュベナイルフィリーズを制し、白毛馬として世界初となる芝GI制覇を成し遂げました。
翌年の桜花賞では、1分31秒1のコースレコードで優勝し、無敗のまま牝馬クラシックを制覇。その後も札幌記念で年上のGI馬を破り、2022年にはヴィクトリアマイルを制してGI・3勝目を挙げました。
その華やかな見た目だけでなく、マイルを中心に一線級の相手と戦い続けたソダシは、クロフネ産駒を代表する名牝として、父の名をさらに高める存在となりました。
💡 白毛とは?
白毛(しろげ)とは、生まれたときから全身の毛が白い非常に珍しい毛色のことです。芦毛のように年齢とともに白くなるのではなく、生まれたときから白い毛並みをしているのが特徴です。
ソダシは白毛ですが、父クロフネは芦毛です。 クロフネは成長とともに白っぽくなる芦毛でしたが、ソダシは生まれたときから真っ白な毛色をしていました。
🎥 2020年 阪神ジュベナイルフィリーズ レース映像(JRA公式)
②カレンチャン
短距離界を代表するスプリント女王
カレンチャンは、条件戦で力をつけると、2011年の阪神牝馬ステークスで重賞初制覇を達成。その後は函館スプリントステークス、キーンランドカップを連勝し、スプリンターズステークスでGI初制覇を果たしました。翌2012年には高松宮記念も制し、短距離GI2勝を挙げています。
短距離界の第一線で活躍したカレンチャンは、クロフネ産駒を代表する名牝として、父の名をさらに高める存在となりました。
🎥 2020年 阪神ジュベナイルフィリーズ レース映像(JRA公式)
③アエロリット
スピードでマイル路線を沸かせた快速牝馬
アエロリットは、3歳時にNHKマイルカップを制してGI初制覇を達成すると、その後もクイーンステークスや毎日王冠を制覇。安田記念では2年連続2着、天皇賞(秋)でも3着に入るなど、一線級の相手を相手にマイル・中距離路線で長く活躍を続けました。
持ち前のスピードを武器にトップクラスで活躍したアエロリットは、クロフネ産駒を代表する名牝として、父の名をさらに高める存在となりました。
🎥 2017年 NHKマイルカップ レース映像(JRA公式)
④ホエールキャプチャ
悲願のGI制覇を果たした実力派牝馬
3歳時にはクイーンカップ、ローズステークスを制する一方で、桜花賞2着、オークス3着などGIであと一歩届かないレースが続きました。しかし、4歳春のヴィクトリアマイルで悲願のGI初制覇を達成。その後も府中牝馬ステークス、東京新聞杯を制し、長くマイル路線の第一線で活躍しました。
GI制覇まで諦めずに走り続けたホエールキャプチャは、クロフネ産駒を代表する名牝として、父の名をさらに高める存在となりました。
🎥 2012年 ヴィクトリアマイル レース映像(JRA公式)
⑤フサイチリシャール
2歳王者に輝いた快速馬
フサイチリシャールは、2歳時に東京スポーツ杯2歳ステークスを制すると、続く朝日杯フューチュリティステークスでGI初制覇を達成。JRA最優秀2歳牡馬にも選出され、世代の頂点に立ちました。3歳以降は阪神カップを制するなど、短距離・マイル路線で息の長い活躍を見せました。
2歳王者として世代を代表する活躍を見せたフサイチリシャールは、クロフネ産駒を代表する名馬として、父の名をさらに高める存在となりました。
🎥 2005年 朝日杯フューチュリティステークス レース映像(JRA公式)
まとめ
クロフネは、2001年のNHKマイルカップ、ジャパンカップダートを制した名馬です。特にダート初挑戦となった武蔵野ステークスと、続くジャパンカップダートで見せた圧倒的なレースぶりは、今なお日本競馬史上最強クラスのダート馬として語り継がれています。
引退後は種牡馬としても大成功を収め、ソダシ、カレンチャン、アエロリット、ホエールキャプチャ、フサイチリシャールなど数多くの名馬を輩出しました。現役時代だけでなく、種牡馬としても日本競馬に大きな足跡を残し、日本を代表する名種牡馬の一頭となりました。
これからもクロフネの血を受け継ぐ競走馬たちの活躍に注目していきましょう。

「ケイくん」
クロフネって、現役時代だけじゃなく種牡馬としても本当にすごい馬だったんだね!

そうなんです!現役時代は芝・ダートの両方で高い能力を見せ、特にダートでは歴史に残る圧倒的な強さを見せました。引退後もソダシやカレンチャンなど数多くの名馬を送り出し、現役時代・種牡馬時代の両方で日本競馬に大きな足跡を残した名馬なんです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!



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